「鬼畜」なんて題されているけど
もっと哀れな映画に感じる
誰も頼れない、お金もない、
知恵をうまく働かせる頭もない。
子供作るだけつくって知らない、とか
処分することにしか頭が回らなくなる、とか
そういう部分は鬼畜と呼べるかもしれないけど…
でも全部自業自得な、鬼畜というか勝手という感じで。
時代設定も、当時のこともわからないけど、
こういうこと、実際あったんだろうな
まー、兎にも角にも、すべての人の演技がすごい
初っ端の女同士のやりとりに始まり、
狂気滲み出る奥さんの怒鳴り散らし、
子供たちの無邪気な、拙い、幼さのある表情
そして刻々と変わるお父さんの表情、ラストの号泣
いささか長い気もするけど、
そりゃあ名作だわ。
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3.7/5.0
監督:野村芳太郎
1978年の日本映画