画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「memo」

難しい…映画だ…
コント映画とでも呼ぶべきなのかしら?
コント的な、多分、笑いの場面と、
シリアスな強迫性障害の場面とが、
絡み合いというか、ううん…複雑。

何より私は「笑い」がわからないんだよね。
多分、笑わせようとしてる…みたいな…

日本の映画は、意図せずシュールになってたり、
意図せず説明不足だったりするけど、
たぶん、このシュールさ、語らせ無さって、
計算尽くされた世界観なんだろうなぁ。
強迫性障害の場面だけを真剣にやると、暗くなるから
コントさを突っ込んできているような感じ。

「実体験をもとにしている」というのが、
まゆこの、メモをとるなのか、
おじさんの、手を洗ったりしゃべり続けたい方なのか、
あるいは両方なのかわからないけど、
当人のつらさ、というのがすごく表れてる
だけど、実際に口にだして「こう思ってる」とかは無い。
かつ、環境や過去に対しての説明も無い。
(カウンセリング?行けるなら先生にも相談したら?とか
 親は知ってるの?どう思ってるの?とかは野暮なんだと思う)
ただただ、「本人」にフォーカスが当たっている感じ。
クラスのイジメられっこですら最後には「本人」が出てきてた

ようは、めちゃくちゃ良い映画なんだと思う。
けど好きか?と聞かれると、前半はコント多めで結構苦痛…
だから感想は一行目にもどる。難しい映画だ…。

_________________

3.2/5.0
監督:佐藤二朗
2008年の日本映画