画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「キャロル」

なんかなぁ。

主演ふたりがとにかく美しくて、
どちらも、「そりゃあ惚れるわ」という魅力
それをふんだんに楽しめる映像で、
少し古い時代の衣装や小物が最大限引き出している

けどさ、けどさ、キャロル勝手すぎじゃない?
だめだわー私こういう恋愛モノ…
まぁテレーズが惹かれるのはまだわかるよ
若いゆえに、惹かれ、止められないというか。

キャロルは…なんなの?

子の親権を取られそう、争いが始まる、というときに
逃避行に出よう、それに愛しの女も誘っちゃおうって
まずそこから「はぁ?」って感じ。
まぁ結局は親権は譲って面会権にしてって感じだったけど
正直それも、面会権却下にされても何も言えなくない?
だって普通に不倫じゃない?

いや、わかるよ、そういう見方の映画ではないって。
ふたりの許されない恋というか、雰囲気映画というか、ねぇ。

「まだ同性愛が許されない時代の話」とか書いてる人いるけど
べつにこれそういう話じゃ無いからね。
むしろ時代にしては非難されなさすぎだと思う。

でも別に私が勝手に気にくわないだけで
ゆったりと、感じさせる演出、目線や表情の演技、
本当に良い映画だと思う。
アメリカ映画でこんな繊細さが出せるなんて、ってくらい。笑

恋愛じゃ無い映画、か、
もっとドロドロ一途な愛の映画がみたい…。笑

_________________

3.9/5.0
監督:トッド・ヘインズ
2015年のアメリカ映画

「fear itself」~声&ドッペルゲンガー~

「声(Spooked)」4.0
監督:ブラッド・アンダーソン

こわい…かなしい…
家しか出てこないのに、幻覚表現が本当にこわくて、
監督をみればマシニストの人!そりゃあお手の物…
ストーリーが重厚で、2時間映画のよう…
まぁ実際2時間やるには少し短いんだろうけど
この短い間で(40分ほど)主人公がどういう人物なのか、
何をしてきて、今何をしていて、そして本当のトラウマは何なのか、
そこまで描けるのはすごいと思う…
気持ち悪い怖い幻覚、哀しい結末、
正直このシリーズにしては、非の打ち所がない


ドッペルゲンガー(Chance)」3.2
監督:ジョン・ダール

ドッペルゲンガーと名がついてるけど、
実際には多重人格みたいなオチなのかしら?
たとえば、2時間映画で、
(今回の記事そんな例えばっかり)
こうまで追い詰められる状況がもっと描かれてたら
ラストもっとゾッとするかもしれないけど、
家賃3ヶ月分滞納、しかも彼女は働いてる、くらいじゃ
いまいち背景が薄くて、最初の殺人~2人目までは
なんか馬鹿な男の馬鹿な行動を見させられてる感じ
そして私はそういうのにすごく苛々してしまう…
ほんと、古物商向いてないよ、チャンス。
そう、この話は本当はチャンスという名で、
「ひとりの男」的なニュアンス、意味合いだったのかも。
名前は、英語だとチャンスって名があるのか、
掴みたい絶好のチャンスと掛けてるのか、わからない…。

_________________

「fear itself」~サクリファイス&獣医~

今回は吸血鬼ものと人狼ものっていう
人気なモノの取り扱い。

サクリファイス(The Sacrifice)」2.8
監督:ブレック・アイズナー
旅行先で謎の浮世離れした人に助けられるも
その人が怪しいいつものパターン
と思ったら、確かに彼女らも殺人をするけど
それは化け物(吸血鬼)を鎮めるためだった、みたいな
もうそれ以上でもそれ以下でもない
映像は全体的にきれいだし雰囲気良いのに、
先が読めすぎて緊張感が無いしオチも全て想像通り
というかコレを吸血鬼とするのは、
個人的嗜好としてゆるせない…ただの獣じゃん!笑
ルーマニアとか細かく言ってるのになあ。

「獣医(Something with Bite)」3.5
監督:アーネスト・ディッカーソン
ホラー!な中にこういうコメディタッチなのがあると
一段と映えて楽しい気分でみられる
登場人物のクセの付け方がとってもコミカルで
コミカルな音楽と相まってほんとうに楽しい。
そして地味に気になる物語。
サクリファイスと違ってちゃんとわくわくできる
それでいて、これまた楽しいハッピーエンド
あの夫婦が悪い人じゃなくて本当によかったー!
奥さんと息子と幸せに過ごしてて欲しい。
どうでもいいけど、冒頭のジャムパンのシーン、
シャツにたれたジャムが5パターンくらい違いがあって笑った

_________________