画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「アリス」

アリス、残酷、アート、ゴシック、メルヘン、とか
そういうものが好きならばこれをみておくべき、
って思われてそうだと勝手に思い込んでいたものの、笑
なんとなく機会がなく…ようやく初めて視聴

むしろ視聴して、改めて、現代の「アリス」像たちは
この作品の影響を多大に受けている気がする
影響の、影響の…というところまで含めて。

原作の「不思議の国の」と、同じようで、違うようで
全体的にワンフレーズの話のオチ的なものが暗い…のかな
お茶会のオチというか、繰り返され続ける様はゾッとした
芋虫の目を縫って終わる感じとか、暗い
映画全体の終幕も、夢か現か、といった感じで
何ならまたはじめから繰り返して、お茶会のように終わらなさそうな
そんな不安感を呼び起こすような終わり方

そしてやたら針と糸の表現があるなぁと思っていたら
監督の母親が裁縫婦だったらしい

クッキー、靴下、缶詰、裁縫道具、ハサミ、トランプ、積み木
そういう身近なもので出来ているからこそ
恐ろしい感じがあるし、子供が見たらトラウマになりそう。笑

これ以前の、アリスを題材とした作品は
どういったものがあるのか、それとも無いのか…

大人が惚れる、動く絵本、
名作と名高すぎるのも納得

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4.8/5.0
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
1988年のチェコスロバキア映画(で合ってるのかしら…)