画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「マーターズ」

すごい、すごい映画だ

マーターズ Martyrs 殉教
ギリシャ語で証人を意味する」

何を思って、どうして、こんな映画を撮れるのか。
素晴らしいのほか言いようがない。

二転三転する、って言葉は私も今まで使ったと思うけど
この映画を差し置いてほかの映画に使えようか。

ほんとうに、何を思って作ったのだろう…。
余所さまはこれを悪い意味で使っているけど、
私は完全に良い意味、素晴らしい意味。
特に深い意思がないなら、それはそれですごい。

全体的なストーリー性のすごさ、それももちろんだけど
カメラワークと言うのか?撮り方がすごい。
冒頭、家族のシーン、殺戮、そして後半と
明らかに撮り方、こちらへの見せ方を変えている

ほんの少し長く感じるけど、
それは内容があまりに濃いから、
初見はそう感じるだけな気もする…。

あぁ、メイキングがみたい。
と思ったらディスクがめちゃくちゃ高騰している!?そんなぁ
でもとてもよくわかる。
私のような、見知らぬ同志には刺さりまくる。
かと言って大量に生産するタイプの映画では明らかにないし…

すこしズレた見方をすると、リョナ好きなんかにも刺さりそう。
ここまではっきりと痛めつける映画ってそう無いもの。
フランスグロは激しいのよね、逃げも叫びも攻撃も。好きだわ。

こんなの書きたくもないけど、
彼女が何を言ったのか?どうして自殺したのか?なんて
そんなことを考えて考えて答えを出そうとしているの、愚かすぎる。

とても、とても人を選ぶ映画なんだろう。
「グロ映画」「胸糞映画」「ホラー映画」として有名だけど
この映画はそんなちっぽけなジャンルじゃない。
…だからって神格化しすぎもしたくないけども。笑

求む、レンタル落ちじゃないディスク。
監督のほかの映画もみよう…。
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5.0/5.0
監督:パスカル・ロジェ
2007年のフランス・カナダ映画