画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「哭悲/THE SADNESS」

久しぶりにこんな鮮血映画みた気がするなあ!
なんかもう感性が年老いたのかと思う日もあるけど
ぜんぜん今でも大好きだったわ…(どうかとおもう!)

とにかくグロい!下品にエロい!真っ赤!

未知のウイルスが突然変異を起こして
暴力性と食欲と性欲が抑えられなくなる、という
まあそれだけの、ストーリーなんてあって無いような感じ。笑
とりあえず新型コロナウイルスから着想を得て、
ふんわり政府批判とか社会風刺も入ってたりはする。
あとは、感染者と同じような欲求を
本当はみんな持ってるでしょう?っていう
ところを投げかけたいような気はするけど、
やってることが結構ぶっ飛んでるので、
いや流石にそこまでの欲を持ってる人は少ない気がする…笑


まぁ、そんなことはどーでもよいのです。
見た目に都合が良いように、
肉も骨も柔らかかったり、血が出なかったり、噴き出したり。
グロ、下品、鮮血、グロ、グロ、鮮血、下品、そんな感じ。笑

監督は眼孔フェチなのかしら…?
実際あんなところには入らないでしょう、とか
思ったりしてはいけない、いけない……よっぽど細いのかしら…

ついでに、そんなこと言っては野暮だと、思っていてもああ言いたい、
電車のシーンはなんなの!?笑
なんで誰も隣の車両に逃げ出さないんだ…台湾は1両編成なの…?
緊急停止ボタン的なやつも無いわけ??ああ、気になる…

あと電話番号覚えるより、人のスマホで彼氏にLINEを送る方が難しいと思う。笑
まぁここも風刺的要素なのだろうと思う。っていうか台湾はLINEなのね。


それにしても、感染者の表現はけっこう怖い。
黒い瞳ににたにた笑顔のビジュアルはかなり良い!
しかも、意思疎通不能なわけではなく、
人語をちゃんとやりとりできるのがキモい。

ただ例のおじさんの感染原因がよくわからなかった…
思わず巻き戻したけど、うーん?
空気感染も起こるけど人によって耐性が違うとか…?
唾液とかがつくと速効で感染発症してそうなのはわかる。


こんなの、うまくまとめようが無いでしょう、
と思っていたら案の定なオチ。
まぁほんとストーリーなんてないのです

そういえば病院の乱交?シーンは
モザイクで何が起こってるのかわからなかったのが残念


もう少しストーリーの練り方が凝ってれば
もっと高い点数をあげたいくらい、表現は大好きだった!
でもストーリー凝っちゃうとこの勢いがなくなりそうな気もする。

下品なエログロ大好きなひとにはおすすめ!
自称グロ好きにはおすすめできないかも!

なんかパッケージで損してる気もするなあ。

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3.7/5.0
監督:ロブ・ジャバズ
2021年の台湾映画

「ボイリング・ポイント/沸騰」

しんどい!!笑
冒頭たった4分で、初めてしんどくてみるのをやめようかと思った。笑
このしんどさ、社会経験がほぼゼロな私には、本当にとても、しんどい。笑

そもそもね、勝手にコメディタッチだと思ってたのよ。笑
ワンカット、一つの料理店、だとコメディにも料理できそうでしょう?
って打ちながらふと、ジャンルのところにちゃんと「スリラー」って書いてあるわ…


「しんどい」まぁいわゆる胸糞系とか、鬱系とかって、
実はどれもファンタジー、非リアルが多いと思うのよね
「ダンサーインザダーク」にしたって、本当はああはならないだろうし
ファニーゲーム」とかみたいな鮮血な映画も、一般人には非リアルだし、
「ミスト」なんかは言わずもがな。あとなんだろ。
「誰も知らない」系?あとなんだっけ、ど忘れした、みたいなのは
むしろ現実はあんなもんじゃない、と私は勝手に思っている。きれいすぎる。

そう、私が胸糞とか鬱系な映画を好むのって
そのストーリーを際立たせるための映像が美しくて好きなのが多いのよね。
この映画は、そういう「映画っぽい」美しさが良い意味で、無い。

自分の言葉で言語化できないのが悔しいけれど
いくつかのレビューで「ドキュメンタリーのよう」、って書かれていて
その表現がとても腑に落ちる。

みんながそれぞれに、あっちにもこっちにも板挟みな状態、
次々に起こるトラブル、それが解決する前にまた別のところに呼ばれ…
こうしろ、って言われたからそうすれば、それが大きなトラブルになる…

しんどい!!!笑


ただ面白いのが、さっき「みんなが」と書いたように
基本はシェフの物語ではあるけど
働いてるスタッフそれぞれがクローズアップされるシーンがあるところ。

パティシエ見習い君の問題に、その上司が気付くシーンは泣ける…
あんな風な寄り添い方をしてもらえたなら、どれだけ救われただろうか。笑

2時間も遅刻してきた彼はただただ本当にクズだし、
役者オーディションを受けてる彼女の「バイト」感がリアル。
旦那さんがゲイクラブで働いてる彼の接客のうまさ。笑
そしてマネージャーとして頑張ってはいる彼女、
キッチンを実質指揮っている彼女。

お客さんも色々で、カップルのディナー、
プロポーズをする予定の席はかなりの難ありパパ、
SNSでフォロワーが多いからサービスしろと言ってくるやつ…

とにかくみんな「人生」がある

そしてこれらの殆ど総てに挟まれ、
きっと今までも毎日挟まれ続けてきたシェフ。
シェフだけをクローズアップしすぎてないから
このオチだけど結構さらっとみられる、気がする。


ああ、もう、外食行くのが怖くなっちゃう…笑
日本でここまで色々とヤバイレストランはあんまりない気はするけど…。
ホールもキッチンも戦場でトラブルだらけなのはきっと変わらないわよね、
わけのわからん事を言ってくる客がいることも。

レストラン以外でも常にそうあろうと意識してるけど
せめて私だけでも「良いお客さん」でありたい。
そんなことを改めて強く思ってしまう映画。


とまぁ、ここまで「リアルでよかった~」みたいな感想だけど、笑
残念ながらうーん、っていうポイントも多くて、
満席のクリスマス?なのに何故かホールの人たちはヒマそうだったり、笑
トラブル発生後全員でミーティングしだしたり、(そんなヒマある?)
惜しい、悪い意味での「映画っぽさ」もある。

あとレストランが題材ではあるけど、
料理の映像は殆ど出て来ないから、案外おなかはすかない。笑

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3.8/5.0
監督:フィリップ・バランティー
2021年のイギリス映画

「ANNA/アナ」

久しぶりにテレビをつけたらちょうどやってて
だから多分冒頭何分かは見逃してるし
CMが挟まるからイマイチ没入感はないけど
それでも最後までみてしまうくらい面白かった!
(調べたらみられるサブスクが無かったのもあるけど)

まず主人公が可愛すぎる!!
魅力的な碧い瞳、抜群のスタイル、パリジェンヌファッション
あんなにアクションしてても破けないガーターストッキング!笑
ベルト吊り下げじゃない、
一体型のガーターストッキングはかわいくないのでは、
と思って買ったことがなかったけど、買いたくなりました。笑

そんな美女が最強アクションをしてくれるのはもちろん、
脅されて怯えるシーンあり、
熱烈に求め合うようなシーンもあり、
本当に常にふんだんに「美女を描きたい」という監督の熱意を感じた。笑
どのシーンも抜け目がなさすぎる。最高。

それなのに、この役者さんについて調べても
そもそも日本語wikiがないくらいで…
海外wiki翻訳によると、モデル界では有名なのかな?
どおりでこんなにスタイル抜群なわけだわ…
モデル出身でこんなにアクションも演技もできるのすごくない?
残念ながらこの映画以外にはパッとする映画はなさそう……


ちょうど昨日も伏線についての記事を書いた気がするけど
これこそまさに伏線映画的。
もう一度最初から、問題のシーンを見返したくなる。笑

とはいえ、全体的なストーリーも、アクションも、
すっごく目新しいものではないけど
でも気楽なアクションスパイ映画なんて、これくらいがちょうど良い。

個人的にアクション映画ってずーーっとドタバタやってて
疲れちゃうというか、またか、みたいな気持ちにもなるけど
この映画は派手なアクションシーンは2、3くらい?
映画の中に緩急がしっかりあって、テンポがよくて飽きない


そういえば、このカッコイイひと絶対みたことある!と思ったら
やっぱりキリアン・マーフィ!この人も碧い瞳。
バットマンシリーズでスケアクロウをやってて
ああでも画像検索すると全然好きじゃなかった、のをすごく憶えていた。笑
スケアクロウ役以外でも映画の中だとカッコイイのね。
ちなみにもう一人の男は黄金のような瞳で、それも素敵だった。


非現実的?ご都合主義?リアルさ?そんなことはどうでも良い、
ただただカッコイイ美女をたのしむ映画!
機会があったらまたみたいなあ

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3.8/5.0
監督:リュック・ベッソン
2019年のフランス映画