この映画を語る上で、
サイレントヒル2ありきでの話と
そのことを一旦忘れて映画単体での話と
視点がどうしても2つ必要なんだけど、どちらから書こうかな…
って書いてて、そんなことが必要な時点でだめな気がしてきた
私はSH2を自分ではプレイしてないんだけど、
実況などみて大まかに話とかは知ってるくらい。
まず
最初8分くらいみて、「あ、やっぱやめとこうかな」って中断したのよ、珍しく。笑
青空、オープンカーでイケイケロック(死語)、タバコ、
あぁホラー映画始まりあるある第三者モブかな?と思ったら
こここ、これがジェイムス!?
しかもなんか酒場で飲んだくれて八つ当たり自暴自棄!?
ジェイムスはもっと、陰鬱で、悲壮感あって、
己すら自覚してない多様な欲望が内側に渦巻いてないと…。
じゃないとあのサイレントヒルは生じないわけじゃない?
でも、わかった、SH2のことを忘れてみればいいのね、って
なんとか頑張ってみたんだけど
映画単体としてみても、まとまりがなさすぎる。
特に後半、主人公の混乱と、幻覚と追体験と記憶と、
そういう表現であえてごちゃまぜにしてるのはわかるけど
それはそれでいいけど、結局肉体はどこにあるの?って
私の理解が下手なだけなのかな…
あと一部演出がダサい。お互いの顔が交互に映るやつとか。
結局ラストはin waterだったけど(不要な要素がくっついてたけど)
メアリーの死体はずっとどこに??
カウンセラーの発言によると、「カウンセリングは1年以上」
メアリーは「数か月前になくなってる」
(ここの矛盾も意味不明で気になるんだけど、
千歩譲って誤訳かもしれないから一旦置いておいて。)
少なくとも現実世界で数か月経っててこのエンドはちょっと…
サイレントヒルという町ならなんでもあり、で片づけるには美しくない。
あとオープンカーで入水しても…浮いてきそうでやっぱり美しくない。笑
そもそも、冒頭8分のジェイムス像への違和感に戻るんだけど、
このジェイムスがこんなにメアリーに執着する気がしない。
さっさと酒場で違う女抱いてそうじゃない?それが憂さ晴らしでも。
メアリーのことを好きである説得力がない。
SH2だとマリアとジェイムスは全然「お似合い」じゃなくて
ジェイムスも(表面上は)全然好みのタイプじゃないから
その違和感と、マリアのうざさ、男の欲望、みたいなのがよいのに
今作のマリアとジェイムスは全然似合ってしまうのよ…笑
まあ、それはそれで、今作はマリア=メアリーだからいいのか…
この辺は謎のカルト要素も悪影響で
この映画だけをみると、
「彼女がカルト二世でドン引きして喧嘩別れしたけど
毒に倒れた彼女の希望で殺してあげました」って感じなのよね…
SH2の、本当は愛してるはずなのに、病に心身共に侵され、
なにもわからなくなっていく介護の切なさはゼロ
だから余計に「ただの失恋」感が否めないというか…
それでいて、in water後の不要なループ!
あれが幻覚だとしても、実際に起こったループだとしても
どっちにしても好きじゃない。やっぱ美しくない。
それならいっそ前作「サイレントヒル」みたいに囚われたループでもよかった。
か、解釈としては、
中盤にカウンセラーに連れ戻された現実の病院で
ずっとずっと夢をみてる、っていう考え方もできるけど
(これだと、自分と、メアリーの死体どこ?も解決する)
それならそれでもう1シーンは欲しい。
前作、あぁ。
前作はなにが嚙み合ってあんな神映画になったのかしらね。
なにが噛み合わなくてこんなになってしまったのか。
製作費が半分くらいしかないらしいけど、そういう問題なのか。
裏世界やクリーチャーは前作でも出てたから
少なくともそれ以上のものをみせないといけなかった。
けど、どうしても前作の劣化版。
裏世界はなぜか血と錆のにおいがしないし
クリーチャーの気持ち悪さも前作の方が上な気がする…
あの酸を吐いてくるやつとか、ナースの大群とか、
前作の劣化焼き直しすぎて…もっとどうにかできなかったのか。
三角様の重厚感もあんまりない、なんかダサい。
なんかこう絶望感?悲壮感?みたいなのが足りない…
そもそも特に意味なさそうな虫モチーフ多いのが、うーん…
もっと神経を逆撫でする気持ち悪さが欲しい。
まぁこの辺の美術面は製作費の影響をモロに受ける部分だと思うけど…
あとひとつ前作と比較してしまうと、
なんかこうゲームしてる感じがない。
もちろん通路とか景色とかはお得意の通りゲームを踏襲してるらしいけど
前作は「次にここに行く」「このヒントを手にいれた」
「このアイテムを手に入れた」「このアイテムが使えなくなった」とか
なんかゲームしてる感がちりばめられてたのよね。
無意識にこれを期待してしまってたから、かなり残念。しょうがない。
アンジェラ、ローラ、マリアみんなメアリーでした、
っていう改変はまあべつに違和感なく受け入れられるかなあ。
そうだとしたら、ローラが抱えてる人形は
虐待を受けてた中で流産した子なんだろうなあ、とか。
この辺はすごく良いんだけど、
ローラが不健康ぼさぼさ少女になってるのはいまいち。
あとアンジェラの演技だけ前作の雰囲気があって好き。
ただこのせいで、エディはなんだったの!?っていう…
まぁでもあの原作愛監督としては出さないわけにもいかない
性的虐待、壁の抜き差し棒あたりも絶対やりたかったんだろうなあ
と思いつつも、SH2は全体的にほのかに性要素を散りばめてるからまとまるんだけど
この映画だとなんかいきなりそういう要素がガツンと前面に出てくるから
ううん、クリーチャーをもっとエロくしてくれ…?
ちゃんと三角様のあのシーンやるんだ!
と思ったらなんか期待外れで。
いや、あの、お尻強調されても、そうじゃなくて…
あと気になったのが、
サイレントヒルに現実世界にあるクラッシック曲に合わなすぎる!
なんか思い出の曲的な感じで随所に流してきてたけど
山岡晃さんが音楽やってるって話はなんだったのか。
そもそも日本上映が切られた時点でお察しだったし
さんざん悪評をみて心の準備をしてから見始めたけど
それでも、なかなか擁護できない、
「原作マニア」がよろこぶための要素が微々にしかないような…
それならそれで、せめて3Dのようにコスプレは完璧にして欲しかった
いや、でも、
クリストフは頑張ったんだよなあ、というのはひしひし伝わりはする…
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1.5/5.0
監督:クリストフ・ガンズ
2026年のイギリス、フランス、ドイツ映画