画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「嵐が丘」

原作の小説「嵐が丘」は、
特に思い入れも無く、たまたま読んだだけなんだけど
でも、こんな人物達「嵐が丘」じゃない!
ぜんぜん愛憎を感じない…

嵐が丘って、
キャシーはもっと、もっと我儘な、ヒステリックなイメージだし
ヒースクリフはもっと汚らしくて、男らしくて、
ギラギラとしているイメージ
だって復讐しようとするくらいなんだもの…

そもそも、話を簡略しすぎ、マイルドにしすぎじゃない?
なんかもっと暴力事件がいっぱいあるイメージ…
なんかつねに誰かが怒鳴っているイメージ
もっとどろどろとした、愛と憎

そんなだから、つい一気読みしちゃったのに
これじゃあただの、ちょっとこじれた恋愛物…

魂が彷徨い続けるほどの物語になってない。

小説ぜんぶがまとまっている
といえばそうなのかもしれないから
ざーっくり内容を知りたいなら良いかもしれないけど
でも小説ってそういうものじゃないわよね…
もともと映画化に向いてないのかも。
向いてなさそうなのに映画化してるんだ、と思って見たのもあるけど。

風景、雰囲気、音楽は良いのがよけいに惜しい。
頭の中でイメージしきれてなかった皆の服装を、
屋敷や草原の風景をたのしめるのは良い。

ほかのバージョンもあるみたいだから、
いちばんどろどろしているのを探してみたい。笑

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2.8/5.0
監督:ピーター・コズミンスキー
1992年のイギリス映画

「2001年宇宙の旅」

最初のお猿のシーンで
進化論とか始まりと終わりとかそういう
まぁようは宇宙なんだけど
そういう話かなと思ったらやっぱりそうだった
タイトル通りのお話って感じが良い。

1968年というのがどういう時代なのかわからないけど
ちょっと独特なファッションとか
テレビ電話、AI、とかの発想力、表現がすごい
もちろん宇宙のシーンも、お猿のシーンも
いったいどうやって撮影したのか謎なシーンがたくさん

ただ、名作か?と言われるとうーんって…
あえての余白なのはわかるけど、それでもちょっと…
余白というか、意味のある意味の無さというか。
でもキューブリックってそういう表現の人よね
好きな人は好きなんだろうけど、その気持ちもわかるけど
やっぱり眠くなっちゃう…笑

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2.9/5.0
監督:スタンリー・キューブリック
1968年のアメリカ、イギリス映画