画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「容疑者Xの献身」

そもそも私はミステリーが得意ではないけど
何やら「泣ける」とか話題になっていて、
身近な人物もおなじ感想ですすめられて視聴

えっ胸糞映画じゃん!?
泣けるか!?これ!?

花岡靖子さぁ……

いや、そもそもよ、
元夫から長年に渡るDV、ストーカー行為されてるなら
もっと着実に逃げる、接見禁止とか、色々できるはず…とか思ってしまう。

まぁ、まぁ、たぶん、原作小説だし、
すこし前の時代感でそういう制度やら知名度とかが無いとしてもよ

それでも、何があったのか正確に正直に警察に話せばよかったのでは??
初犯だし情状酌量の余地あるし、せいぜい執行猶予になれるのでは?
それをさぁ……

もともと人生に絶望していた石神があの親子に救われて
だからこそ親子に平和に幸せに生きて欲しいと「献身」したのに
石神が望んだ平和な暮らしを投げ捨てて…
墓まで持って行く覚悟を決めて
腹を括って生きるのが女じゃないの!?

それならやっぱり最初から正直に警察に言えばよかったじゃん!!
本当に石神さんが報われなさ過ぎる…
えっこれ本当に泣けるの??可哀想すぎて泣ける話?

もともと強い女の物語が好きなのもあって、どうも…
でもそこで耐えきれずに自首しようとするような、
あの花岡親子だからこそ、石神に救いを与えたのかもしれない…?

とはいえ、
黙々としていて硬い表情で、猫背で
リアルに隣にいたら引いちゃうような
あの石神役の演技!
そしてその石神が崩れ落ちるシーンは
素晴らしい、俳優さんすごい。
ああいう演技、邦画の素晴らしさって感じがして好き。

他の「ガリレオ」シリーズを見ていないので、
湯川への思い入れも全く無いけど、二人の問答は楽しい。
しかし雪山のシーン、要るか?
落ちそうになって…みたいなやつ。
と思ったら、映画で足されたシーンらしい。やっぱり。

靖子に文句はありありだけど、
映画としてつまらないわけではなく、
むしろ石神役の素晴らしい演技は必見ではある。
ミステリーとしてどうなのか?とかはちょっと私には言えないけど。
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3.5/5.0
監督:西谷弘
2008年の日本映画