画面の向こうの、

観終わったときに書くところ。ネタバレがあったりします。

「マローボーン家の掟」

鏡をみてはいけない、
天井の染み、物音、
何かがいる気配、おばけ
視線で語る何かへの恐怖
だからって序盤は何か起きるわけでもなく、
それがぞっとして、引き込まれる

美しい田舎の小さな町の、
さらにはずれにある古い家、という雰囲気が良くて、
またその家に住む兄弟たちが心身共に美しくて。

だからこそホラー部分が引き立つ。
本当は何があったのか?という疑問の輪郭がくっきりする。

ジャックのおでこの傷はもちろん、
ジャックを真ん中にして、左右にビリーとジェーン
という立ち位置の口論が2回ほどあったりして、
うっすらと違和感を感じていたら
アリーへ明かされる、「our story」

あぁ、アリー、なんていい子なの!
この時点でも美しい心の持ち主なのに、
結末よ…。棚に置きっぱなしの薬に涙が出ちゃう。

後から思い返せば、
あの台詞もあの台詞もあの台詞も…。

納得いかないだとか、話が読めすぎるとか、
そこに至るまでつまらないとか
話の辻褄があってないだとか、
恋愛パート要らないだとか、
そんなこと言うやつらはナンセンス!
穿ったミステリー好きにはそうかもしれないけど
絶対もっと、広くオススメできる映画。
だいたい、恋愛パートが無いと
この映画成り立たないと思うんだけど。

適度に恐怖を感じて、美しい映像を楽しめて、
物語に引き込まれ、ラストは後味悪くない。

好きだなあ…。

まぁ掟がどうこうを期待してみると駄目かも?
_________________

4.1/5.0
監督:セルヒオ・G・サンチェス
2017年のスペイン映画

「アラジン」

アニメ版の方。
いまさらすぎるけど、改めて、
もう全部いいよね

まず最初の語り
商人の話し中に画面がふっと右に振れて
「ちょちょちょっと待ってよお客さん」という台詞
あぁ私がお客さんなのか、と思わせられ
ぐっと映画に引き込まれる

そこから、アラジンという人物の紹介
ジャスミンという人物の紹介、
ジャファーのもくろみも明かされ、
アラジンに拒否権なく取りに行かされるランプ

そして始まる、名曲「フレンド・ライク・ミー」と
ロビン・ウィリアムズが作り上げた
ハイテンションマシンガントークのランプの魔神ジーニー
そしてそれを完璧に吹き替える山寺宏一

その後の「アリ王子のお通り」も
映像と共に最高で大好きだし
うまく好かれない…と思ったあとに
ホール・ニュー・ワールド」でロマンスに。
普段映画に、なんで好きになるの?ってよく言うけど
これはどちらとも好きになって仕方ないと思う。笑

大人になってからみても、
やっぱりジャスミンはかわいい
で、大人になったいまふと気付いたけど、
「自分が魅力的であるとわかっている女」なんだよね
お姫様だから~とかじゃなくて、本能的な。
目線、仕草、ジャファーへの誘惑シーンも顕著
あぁなんてかわいいの…。
もちろんそれを完璧に描き込んでるスタッフよ。あぁ。

これもいまにして気付いたことだけど、
絨毯で洞窟から逃げ帰るシーン、相当すごいのでは?
マグマ、岩、主観視点、そのスピード感

そしてきれいに終わる物語は、
大人も子どもも安心してみられる

特典に、ジーニーの声真似解説があって笑った。
私の世代でしかもアメリカ文化に詳しくないから
だぁれも分からないけど。笑

続編も久々にみたい!

_________________

4.5/5.0
監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
1992年のディズニー映画

「ブレード・ランナー」ディレクターズカット/最終版

この映画も2019年設定だというので

思っていたより、地味な映画だった!
かっこいいんだけど。地味。
もっとアクションで、バーン!みたいな、笑
そういう派手さのある映画だと…。

でも地味だからこそ映えるというか、
渋みかっこよき?

でもやっぱり主人公は地味かもしれない…笑
いいとこないし。

そもそも主人公がヒロインを好きになる理由付けが薄い
これは完全に私の好みなだけで、
世間一般にはこれくらいでも許されるのかもしれないけど
えーもう早く殺しちゃえばいいのに、ってずっと思ってしまった

主人と一緒にみてたんだけど、曰く、
主役のひとはその格好良くない主人公を根に持って
この映画はあまり好きではないらしい。笑

プリス、雰囲気はかわいいのにメイクが派手すぎる!
髪も謎の爆発あたま…。時代を感じる。笑
あとセバスチャンがいいひとで好き。
生きてて欲しかった…

SF作品はもうしばらくいい!笑
_________________

3.0/5.0
監督:リドリー・スコット
1992年のアメリカ、香港映画
(1982年公開を再編したもの)